シビックエコノミー 世界に学ぶ小さな経済のつくり方

シビックエコノミー 世界に学ぶ小さな経済のつくり方 CIVIC ECONOMY COMPENDIUM FOR THE ECONOMY:what our cities, towns and neighborhoods should learn from 25 trailblazers

(12)14フィルムアート 00

 

事業の企て方、人の巻き込み方、資金の集め方、運営など海外の25の事例から8のポイントに

 

シビックエコノミー 社会経済環境の問題を前進させるための欠かせない力

 巨大なものと極小のものの橋渡し

A主導者 = 市民企業家を見つける 人とのつながり

B協議を超えた市民参加 = 市民に共創を呼びかける 市民を巻き込む

C共同出資 = 資金調達の多様化  対処されてないニーズ

Dすでにある資産を再活用する = 隠れた機会の発掘∠見過ごされがちな資源

E場所の体験 = 物理的・社会的な条件を設定する ストーリー性も

Fゴールを決めないアプローチ = 自然派生を促す枠組み 小さく初めて試行錯誤

Gネットワークの力で変化を起こす = 規模の挑戦  より大きなムーブメントの一員

H価値のありかを認識する = 変化の指標 計測できるものとできないもの(自信能力) 

 

 

1 新しいアイデアのためのオープンハウス 劇場を地域に埋め込む ロンドン アーコラ・シアター 劇場+慈善事業+エネルギー会社

2 エシカルなリサイクル自転車店 廃品から収入を生み出す自立可能なベンチャーの構築 コペンハーゲン バイシケリ

3 人をつなぐ商店街の再生 触媒が可能にした中心市街地事業の新しいアプローチ ロンドン ブリクストンビレッジ 3ヶ月無償で貸す

4 地域福祉のためのプラットフォーム 保健、就業訓練、就業支援、新規事業のためのホリスティックな場所づくり 教会 ロンドン ブレムリー・バイ・ボウ・センター 礼拝所・保育所・ギャラリー・劇場・コミュニティルーム 

5 繁華街の中の個別指導塾 学習とボランティアの敷居を低くする NY ブルックリン・ルーパーヒーロー・サプライ 文章力向上を支援する826NYC パイレーツショップ雑貨屋 

6 21世紀のものづくり工房 地域に根ざしたイノベーションとものづくり工房の世界的ネットワークの拡大 マンチェスター ファブラボ・マンチェスター 3Dプリンターetc 

7 地域と民間の連携によるコミュニティー発電所 連携アプローチによる利益を実現する 英スターリングシャー フィントリー開発トラスト タービン1基15年で買取る 利益£14万(償還後£4~50万)/年

8 コミュニティーが所有するパブ兼ショップ兼図書館 共同投資によって村の中心をつくる パブ買取 利回り3.5~5%出資金と補助金£25万 英ノースヨークシャー ザ・ジョージ・アンド・ドラゴン

9 省エネを推進する地域ネットワークアドバイス、省エネ化、クチコミの好循環を生みだす エネルギー診断 英シュロブシャー ハウスホールド・エナジー・サービシズ 

10 チェンジメーカーの基地 明日のソーシャルパイオニアを育む土壌をつくる ロンドン ザ・ハブ・イズリントン 共有型経済 スペースを売る→提供する

11 クリーン技術を利用した住宅地隣接ごみ焼却施設 地域の公益社会基盤としてごみ処理施設を捉え直す デンマーク ホーショルムごみエネルギー回収 隠すのではなく自慢の施設 安価な熱源30%安い

12 公共空間に広がる菜園運動 行動改革を起こすための共通の「言語」づくり 英ランカシャー インクレディブル・エディブル・トッドモーデン 地産地消

13 相乗り仲間探しサイト すでに持っている物を資源としてみんなで活用できるようにする NZ ジェイライド 自動車自転車 広告を収入源

14 若者のたまり場になった広告代理店 若者の情熱を正当に活用する ロンドン リヴィティー 職業訓練 就労支援 起業 エンゲージメント

15 社会的企業になった博物館 地域の博物館を公共空間、起業推進機関として開放する 英ストウマーケット 東アングリア民族博物館

16 自社一貫体制による木造建築事務所 地域に根ざした職、技術革新、持続可能性を目指す スコットランド ニール・サザーランド・アーキテクツ やりがいのある仕事と労働力への投資 

17 持続可能性を追求した食料調達 公共機関における食料調達方法を変えることで現状を改善する 英ノッティンガム ノッティンガム大学附属病院 環境要件(フードマイレージ)を入札基準に

18 開かれた閉鎖施設 病院を地域のリソースに変える 木工製作所・レストラン・ユースホステル・マルチメディアサービス  ミラノ オリンダ精神科病院

19 クラウドソーシングによる市民イベント オープンキュレーションによって公共空間に命を吹き込む コペンハーゲン ワン・ラブ・シティ コペンハーゲン最大の図書館前広場 アートギャラリー 文化のマーケット

20 ソーシャルベンチャースーパー 地域に根ざし、雑多価値を提供する店づくり ロンドン ザ・ピープルズ・スーパーマーケット 月4時間のボランティア+£25/年→10%割引+議決権 

21 コミュニティー・インターネットサービスプロバイダ 地域コミュニティー供給事業への道筋を開く 英レスタシャー ラトランド・テレコム 分散化技術と小額投資

22 地域助け合いネットワーク 市民同士の日常的な助け合いの関係を作り出す ロンドン サザーク・サークル 200世帯 200のコミュニティに展開 £10(1700円)/時 

23 リユースデザイナーのための仮スタジオ 次世代のデザイナーが作品を展示し、つながり、具現化し、資金を得られる場 ロッテルダム スタジオ・ヘルヘブルーク シードキャピタル投資 安い家賃

24 参加型「街中」チョコレートメーカー 協働的な食品のバリューチェーンを構築する サンフランシスコ チョー 

25 コーポラティブハウスによるまちづくり 新しい住宅づくりのあり方を示す  独チュービンゲン チュービンゲン・ユーザー主導型住宅 集合住宅65ha

経済学者 日本の最貧困地域に挑む

経済学者 日本の最貧困地域に挑む あいりん改革 3年8カ月の全記録

 ‘16東洋経済新報社 鈴木亘 学習院

 大阪市特別顧問西成特区構想担当 2012年3月~2015年11月

体験を踏まえた行政を動かすコツ

 

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ホームレス対策の外部性 ①公園や道路の占拠 ②感染症 ③周辺環境の悪化に伴う地価賃料下落 ④最終的な高額医療費 ⑤通行人の気分

対策 ①公費による支援 ②罰金や刑罰←支払い能力なし 刑務所費用 簡宿街と寄せ場のもちつもたれつの集積の利益 but寄せ場の衰退の可能性

東京山谷はすでに衰退へ ①高齢化 ②建設需要の減少 ③大規模公共投資に伴う人夫出し飯場の拠点化 ④情報化 ⑤管理厳格化 ⑥簡宿街の住宅化

簡宿街の外部性 ①ホームレスがあふれる ②不法投棄ゴミの異臭 ③暴動や覚せい剤密売などの犯罪拡散 ④隣接地区の風評被害や差別 ⑤周辺地区の地価賃料下落

対策 ①課税 ピグー税  集積の利益を損なわない方法の模索  発生源自体への課税 不法投棄ゴミの量 ②公費 寄せ場の受益者はインフラ整備された市民なので 税金による対策は合理的 共有地の悲劇 住民票のない者が集まる

人々の信用を得るために ①ウソをつかない、ごまかさない  都合が悪いことも、すべてオープンに正直に話す ②約束を破らない 評判を保つ ③頼まれたことは極力断らない  貸しを貯め、それを元手に裁定取引する ④完全中立を保ち、そのバランスに細心の注意を払う ⑤なるべく多くの人々に直接会って、 コミュニケーションする機会を増やす ⑥コアとなる人々とは、とにかく情報交換を密にして、 おたがいの考えがツーカーになるようにする ⑦人々への説明や演説は極力わかりやすく、子どもでもわかる表現で話す ⑧極力長く。同じポジションに居続ける ⑨改革にコミットする 退路を断つ  改革を止めると自分自身が大損するという状況証拠をつくる ⑩まちの歴史、人々のバックグラウンドを前もってよく調べて勉強しておく  人々や地域へのリスペクトを忘れない ⑪改革から自己利益を得ようとしない  ようするにタダ働き 研究にも利用しない ⑫人をよく集め、功績や栄誉を他人に譲る 役所にできないことをして、必要とされる

私からはじまるまち育て <つながり>のデザイン10の極意

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‘06風媒社 延藤安弘とまちづくり大楽 NPOまちの縁側育み隊

3つの えん から10の極意と事例紹介

 

 

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ゆるやかな<つながり>のデザイン エンギニア


市民社会の創造 自分たちの地域のことは自分たちで決め、自分たちで守り育もう
日本料理 食べる人が好きなように味の組み合わせを楽しみながら食べられていく

 ⇔ フランス料理 食べる順番が決められている

おぜん 食べる人のかかわりにより組み合わせ(プログラム)は多様

おでん 各食材を壊すことなく相互に浸透しあって独特のおいしさをかもしだす,地域の個性創造のプロセスに特徴


 ヒトとヒトを結ぶ 自分とまわりをつなぐ

私発協働 個を生かしながら多用な人々がお互いを高め合う関係づくり
私発でありながら、楽しみながら共に気づきを高め、縁起のコミュニケーションを紡ぐ
①好きなことを情熱と思いやりをもってやる私発協働 自分自身の志向と経験にもとづいて紡ぎ出す
②楽しさとおもしろさは共に生きる志を高める 自ら楽しみながら
「何を目指して生きるのか」志 「またやってみよう」持続力 「あれもやろう」想像力
③他者の気づきを促し、わかりやすく伝える いま・ここの感動と気づきによって自らもやってみたいと思う
④俯瞰の眼と近づく(凝視する)眼 一瞬一瞬自由自在に動く柔軟な眼の移動 部分的実態を全体とのつながりでみる

 状況を柔らかくつくりかえる必要性と可能性をわかりやすく説明できる 固さから柔らかさにつなぐ

感性重視 「わかる」ことより「楽しい」ことを上位におく生き方
 すべてを受容する、感度のよい、脱中心的な姿勢
⑤好奇心いっぱいの領域横断的なフットワークのよさ 美的な結びつきのパターンに対して敏感
⑥聞き手上手で人の潜在力を引き出しつなぐ 他者を想像し感受するこころの訓練
こころの情熱パッションが白化し、思いやりコンパッションに変わるとき、他者の潜在的可能性を引き出し、 自他ともに育ち合う関係に赴く
⑦人を笑顔にするユーモアの活用 共感的な笑い

 トラブルをエネルギーに変える 対立を対話につなぐ

関係創造 孤立を出会いに変え、対立を対話に変える
 一見相いれない者同士の融合的から新たな着想の可能性を拓く
⑧出来事とプロセスの可能性感覚を楽しむ 出来事は未来をはらんでいる その方向感を探りあてることを楽しむ

⑨ネガをポジに変える力、トラブルをエネルギーに変える力 異質なもののシナジー効果
ダイナミクス 対立・葛藤・矛盾を否定せずに対話のプロセスに意識的にとりこむ
⑩反発を楽しみ、感動的気分に至る<共>の創出へ おでん 個性の特徴を活かしながらおいしい共の創出をもたらす

 

広場のデザイン

広場のデザイン 「にぎわい」の都市設計5原則 ‘14彰国社 小野寺康

 広場の設計ポイントと事例の紹介

 日本の広場の特徴と事例の紹介

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カミロ・ジッテ「広場の造形」の五原則を「にぎわい」のデザインとして読み替える
①広場の中央を(アクティヴィティのために)自由にしておくこと
②閉ざされた(領域性の優れた)空間であること
③(主景に対し適切な)広場の大きさと形を持つこと 主景 市庁舎・教会
④不規則な形態であること
⑤広場が群で構成されていること
  カンポ広場 広場と一体で構成された市庁舎
  エズ村 サンポール村 建築家なしで築かれた
  エルベ広場 ナヴォーナ広場 極端に細長い
  サン・ピエトロ広場 三つの広場 逆遠近 建物を実際よりも大きく感じさせる
  ハウプトシュトラーセ(ハイデルベルク) 動線をデザイン 中央にベンチを置かない

日本的なにぎわいの空間構造 西欧に広場があるように、日本には参道がある
 ①主景が存在すること 城・寺院・神社・自然(山アテ・富士見・潮見)
 ②領域性の優れた空間であること 日本の広場は車道が貫通、不ぞろいの街並みが連なり
 ③(主景に対し)適切な大きさと形を持ったオープンスペースが配置されていること
 ④不規則な形態であること
 ⑤奥性を持った構成であること
  門司港駅前広場 広場にロータリーを通さない、海への視線のため二軒撤去
  渋谷駅ハチ公広場 デザインは凡庸だが立地と領域性が優れている
  新宿三井ビル55ひろば ロバート・ザイオンのヴェスト・ポケットパークの概念を踏襲

Park(ing) ParkingをParkへ

車道のパーキングスポットを2時間借りて、公園にしよう、という活動。

まちづくりは小さな運動の積み重ねで大きく育っていく。

 

ヨーロッパでは様になるのだけど、なぜか日本ではなんだか絵にならない・・・

こんなお遊びも行政の理解も当然得にくいどころか、市民からも相手にされにくい。

日本は「クールJAPAN」or「コンサバJAPAN」?

parkingday.jp

フランスの地方都市にはなぜシャッター通りがないのか ヴァンソン藤井由実 宇都宮浄人

中心市街地衰退の背景

 ①人口減少・高齢化

 ②地域産業の衰退

 ③自家用車の普及によるモータリゼーションの進展

シャッター商店街はなぜいけないのか

 街全体への外部不経済

郊外型商店ではいけないのか

 ①持続可能性 焼畑商業

 ②自家用車の利用が前提

 ③インフラ整備が財政的に非効率

歩いて暮らせるまち

住みやすいまち 市民が充実した生活を過ごせるまち

 =人間が感じるインスピレーションを満足させることのできる生活 仕事、リラックス、長寿

フランス人は郊外の住居に住むよりも、地方都市でより良い生活の質を享受したほうが良いと考える

週末はまちにぶらぶら歩きに行く

 バラエティに富んだ商品を揃えた店舗、一休みできるグリーンスペースやカフェ、映画館

 

シャッター通りを存在させないしくみ

①空き店舗への課税 営業権と不動産が分離

 1年以上空家だと固定資産税の10%、4年目は15%、5年目は20%

自治体の先買権

③建築許可→景観規制

 

楽しいまちづくりの仕掛け

社会保険は国が一元化、交通や経済は都市圏共同体が管轄なので、自治体は文化政策に集中できる+広場の活用

・住民税や固定資産税は各自治体が設定するので、居住地に対して関心が高くなる

・BRT導入等に際し自治体警察の首長は市長が務めるので警察との交渉はスムーズ

交通権droit au transport 移動制約者と社会弱者に対するモビリティへのアクセス権

連帯して払うコストは使わなくても受け入れる

 

コンパクトシティとは住みやすいまちづくりの追求

・「徹底した情報開示」と「市民との対話」

・できるかどうかを問うのではなく、どのようにしたらできるかを考える

・行政も住民も中長期の視点で将来像を描き、まちづくりに対する決意を持つ